留学レポート マレーシアの家庭で断食中


Selamat Berkenaran 初めまして!日本を出発してからあっという間に7ヵ月が過ぎ、私のマレーシアでの生活も残り5ヵ月になってしまいました。
私は今、リゾート地として有名なランカウイ島でステイしています。ランカウイは、リゾート地と言ってもホテルやショッピングモールがたくさんある訳ではなく、手付かずの自然がいっぱいです。ココナッツツリーが生えた砂浜のビーチ、どこまでも広がっているような田園風景、道を普通に歩いているサルやオオイグアナ…。私は、そんなこの島が大好きです。

私はここでタイ人のホストファザー、マレー人のホストマザー、5歳と13歳のホストシスターの4人家族の家にステイしています。一週間前にホストチェンジをするまでは、本島でインド人ファミリーのところにいた私にとって衣食住、文化、言語、何をとっても違うため、とても新鮮です。
ホストファザーはマングローブの観光会社、ホストマザーはマレー料理のレストランを経営しているため、週末や学校が終わった後には簡単なお手伝いをしに行っています。またホストシスターとは折り紙で遊んだりして過ごしています。

インド系の結婚式にて。左はホストシスターと。

ちょうどホストチェンジをした次の日からラマダーンが始まったので、私も今ファミリーと一緒に断食をしています。断食とは、朝5時半頃から7時半頃まで約14時間飲み食いしないというものです。これは、実際にやってみて思っていたよりとても辛いものでした。日中は30度を超し、家の中でもじっとり汗ばむくらいのマレーシアで、水も飲まないのは大変だからです。
なぜこんな辛いことを毎年ムスリムは行うのかホストマザーに聞いてみると「貧しくてご飯を食べられなかったり、安全な水を飲むことができなかったりする人の気持ちを知るためだよ」と丁寧に教えてくれました。この言葉に、たった数時間で弱音を吐いた自分がとても恥ずかしくなりました。
日本では、蛇口をひねれば安全な水が飲めて、食べ物も簡単に手に入れることができます。ですから、もし食べ物がなかったら、と思うことはあっても自分の身をもって体感しようと思ったことはありませんでした。このことを聞いてからは、今自分が安心して飲み食いできる事に心から感謝するようになりました。

左:学校でインド系とマレー系の友達と 右:AFS支部のオリエンテーションでランカウイ島に行ったときにカブトガニと

学校は、多文化国家のマレーシアらしくいろいろな民族の人がいて とても興味深いです。例えば、私のクラスにはマレー人・中国人・インド人の生徒がいて、イスラム教・仏教・キリスト教・ヒンズー教・シン教と宗教もバラバラな人たちが一緒に勉強しています。違う民族であってもお互いがお互いの文化を認め合い、尊敬しているためクラス内で差別などはありません。
全く違う文化をすんなり受け入れることができる国民性なのか、異国日本から来た私にもみんなすごく優しく接してくれ、また日本について興味深深です。アニメや日本食もですが、やはりよく聞かれるのは、東北大震災についてです。
2004年のスマトラ沖地震でマレーシアでも津波被害がでたため、去年テレビで日本の映像を見たときは他人事ではなかったそうです。みんな本当に細かく質問をしてくるのですが、自分のマレー語や英語ではうまく説明できなかったりすることもあり自分の勉強不足を感じます。あと5ヵ月で自分の語学力をアップさせ、たくさんの人に正しく伝えたいと思います。

今まで7ヵ月の留学生活で、私は世界への視野を広げることができたと共に自分が育った国、日本について改めて考えることができたと思います。自分の留学を支えて下さっているAFSの皆様、みちのく応援奨学金の皆様、そして自分の家族に感謝し、残り5ヵ月悔いのない留学生活を送りたいです。

2012年7月 マレーシアより
AFS59期生/みちのく応援奨学生 藤井理子

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